暮らしのヒント

熱中症は暑い環境下で過ごすことの多い子どもに特に起こりやすいため、大人は常に注意して見守らなければいけません。手遅れになると重大な後遺症や取り返しのつかない状況になってしまう可能性もあります。

赤ちゃんや幼児なら親が健康状態を管理できますが、保育園・幼稚園・学校に行ったり子供だけで遊びに行ったりすると管理できませんよね?学校等では先生を信じるしかありませんが、万が一ということもあるので、熱中症の症状や危険度は知っておく必要があります。

「どんな症状が出るのか?」「どういう状態なら病院に連れて行くべきなのか?」を分かりやすくまとめてみました。

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子どもに起こりやすい熱中症の症状

熱中症の症状は3つに分類されます。

  • Ⅰ度(軽度):熱けいれん、熱失神
  • Ⅱ度(中等度):熱疲労
  • Ⅲ度(重度):熱射病命の危険

子どもに起こりやすいのはⅠ度(軽度)の状態で、大人が観察さえしていれば治まりやすいです。

Ⅰ度(軽度):熱けいれん、熱失神

熱けいれんは、運動などで大量の汗をかいた後に塩分の補給を怠ると起こります。手足のつり・けいれん・筋肉痛といった症状が現れます。

塩分濃度が低下しているので、お茶やお水での水分補給は適しません。スポーツドリンクや経口補水液を準備しましょう(幼児にはゼリータイプがオススメ)。

準備がなければ、水・砂糖・食塩で作れます。水500mlに対して砂糖を大さじ2・食塩を小さじ1/4ほどを入れ、よくかき混ぜると即席経口補水液ができます。かんきつ系の果汁を絞ってあげると、子どもは飲みやすくなります。

熱失神は、皮膚の血管が拡張して低血圧になり、脳へ送られる血液量が減少した際に起こります。顔面蒼白・めまい・失神といった症状が表れます。

体の熱を下げるとともに、スポーツドリンクや経口補水液で水分補給をさせましょう。

Ⅱ度(中等度):熱疲労

熱疲労は、体を動かして汗を大量にかいた後、極度の水分補給不足に陥った時に起こります。倦怠感・頭痛・吐き気といった症状が現れ、軽い意識障害を起こすこともあります。

意識がもうろうとしているのであれば、応急処置として体を冷やし、迷わずに医療機関に向かいましょう。

Ⅲ度(重度):熱射病

熱射病は重症なので、応急処置では対応できません。体温調節を行う脳の中枢機能に異常が起こり、発熱・意識障害・けいれん発作といった症状が現れます。

熱射病は室内でも起こるので、体調の変化に気付いてあげることが大切です。「暑いはずなのに汗をかいていない」「顔が青白い」「ほてりがひどい」「元気がなくてぐったりしている」「ふらつきがひどい」などが見られた時は救急搬送をしましょう。

熱中症による頭痛や発熱は危険な状態?

Ⅱ度(中等度)以上の熱中症が疑われる場合、頭痛・吐き気・倦怠感・嘔吐などの症状が発生します。さらに発熱やけいれん発作が加われば、命が危険にさらされている状態と判断していいでしょう。

日本の夏は湿度が高いです。湿度の高い状況下で汗をかくと、汗が蒸発しにくくなります。しかし、体からは発汗によって水分と塩分が失われているので、体温調節がしにくくなって発熱します。この状態では意識もハッキリしていないことが多く、無理に水分や塩分を補給しても追いつきません。体の熱は放出しにくくなるので、どんどん体温が上昇してしまいます。

40度に達すると発汗が停止し、皮膚が熱を帯びて真っ赤になります。41度を超えると全身の臓器に何らかの障害が発生し、多臓器不全で命を落とす危険性が高まります。

倦怠感や頭痛に関しては、子どもが言葉にして表現できない部分でもあります。さっきまで元気だった子どもが急におとなしくなったと思ったら、Ⅱ度(中等度)の熱中症を疑いましょう。早めに対処をすればⅢ度(重度)への進行を食い止められます。

子どもは大人とは異なり、自分が熱中症であることを自覚しにくいため、発見が遅れるリスクが高いです。大人がしっかりと観察をし、救急車を呼ぶべきか判断がつかない時は、東京消防庁の救急相談センター(#7119)や厚生労働省の小児救急電話相談(#8000)を利用してください。お子様のかかりつけ医に連絡を取る方法もあります。

救急相談センター 小児救急電話相談

熱中症で病院に行く時のタイミングは?

熱中症になると、正常な状態へ戻るまでに数日間は掛かることがあります。十分に回復させるためにはビタミンB群やミネラル、疲労回復効果のあるクエン酸などを補給することや、水分を頻繁に摂取することが求められます。

軽い症状ですぐに状態が緩和されるのであれば、無理をして病院へ行かなくても問題はありません。しかし、吐き気や頭痛などのⅡ度(中等度)以上の症状が出ている場合は、意識がある状態であっても必ず病院に行きましょう。思っている以上に症状が重く、後遺症が残る可能性もゼロではありません。

一刻を争う状況であれば、自分でなんとかしようとせず、救急車を要請してください。これは自宅にいる時でも外出時でも同じです。直接病院に行っても拒否されることが多いので、必ず救急車を利用しましょう。

子どもは自分の症状をはっきりと説明できません。熱中症になってしまったら、親が経過観察をしっかり行う必要があります。軽いと思っていたら、症状がどんどん悪化していくこともあります。万が一のために、子どもの状態をメモしておくと、病院に行った時に医師が適切な処置を施しやすくなります。

十分に気を付けていても、いつどこで熱中症にかかるかは分かりません。親が冷静に判断し、慌てずに行動をすることが大切です。

夢中になって遊んでいる時は、大人ですら水分補給や塩分補給を忘れてしまうので、日頃の熱中症対策も十分過ぎるくらいにしておきましょう。習慣になっていれば、何かに夢中になっていても熱中症回避はできます。

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