暮らしのヒント

電車の中で気分が悪くなったり、大きくなったおなかを抱えたりして、「座りたい!」と感じる妊婦さんは多くいます。しかし、妊婦服のデザインもおしゃれになり、ちょっとぽっちゃりしているだけに見える人もいますよね。

座りたいと思った時に、快く座席を譲ってくれる人もいれば、見て見ぬふりをしたりして嫌がらせをする人もいるのです。

私自身も3回の妊娠経験があり、嫌がらせを受けた経験はほとんどありませんでしたが、もしその立場になったとしたら何も言い返せないと思います。

妊婦さんがはどんな嫌がらせを受けていて、それを改善するためにはどうすればいいのかを考えることは、未来の自分のためでもあります。嫌がらせを受けないための対策にもなるので、ぜひ参考にしてみてください。

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電車内で妊婦さんが嫌がらせを受けるのはマタニティマークが原因?

妊娠初期はつわりもあり、体調を崩しやすくて本当につらい時期です。妊娠後期になると、おなかが張って思うように歩けないことも増えるため、腰に負担がかかって「できるなら座りたい」と思うことが増えていきます。

しかし、妊娠5カ月になってもおなかの大きさが目立たない人もいて、周囲の人は妊婦さんかどうかの見極めは難しいこともあります。産休のぎりぎりまで仕事をしなければいけない人もいて、電車を利用して通勤しなければいけないことが苦痛に感じている人も多いでしょう。

マタニティマークを使用したことによる嫌がらせ

電車内で気分が悪くなっても「席を譲ってください」とは言いにくくて困っている方のために、マタニティーマークが使用できるようになりました。

マタニティーマークは、厚生労働省が2006年に制定した“妊婦を意味するマーク”で、シールやキーホルダーの形で使用されています。赤ちゃんが、お母さんのおなかの中にいるようなイメージを浮かばせるイラストで、周囲の人への配慮を呼びかけるものです。

しかし、そのマタニティーマークもなかなか効果を表すことができていません。逆に「妊婦だということを権利としてかざしている」「マークを見ても声をかける勇気がない」という、他の乗客からの意見もあり、その捉え方はさまざまです。

マタニティーマークをつけていたら、電車で嫌がらせを受けたという妊婦さんは少なからずいます。

例えば、

  • 「高齢者が立っているのに、妊婦は座っているのか!」という感じでにらまれた。
  • 「妊婦は病気じゃない」「甘えている」「電車に乗らなければいい」と嫌みを言われる。
  • 物を当てられたり、わざとぶつかられたりする。
  • 友達に「妊娠していることを自慢しているみたい」と言われる。

など、「使用したら嫌がらせを受けるのではないか?」という不安から、使用することをためらう人も多く、実際の利用者は半数以下になっていると言われています。

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マタニティマークがなかった時代の妊娠経験者が思うこと

私の妊娠中はマタニティーマークがまだなかった時代でした。仕事はしていなかったため、電車に乗る回数は少なかったですが、どうしても乗らなければいけない時もありました。

混んでいる時間帯を避けて乗るにしても、いろいろなニオイで気分が悪くなったり、腰に負担がかかったりと、「できれば席に座りたいなあ」と思ったことはあります。気づいてくださった方に譲ってもらったことがあり、いつか自分も誰かに恩返しをしようと思いましたよ。

ポジティブな感情とは別に、周りの目が気になって仕方がないという感情もありました。全ての人が優しいわけではないので、「おなかの子にもしものことがあったら」と、ナーバスな気持ちになってしまうのです。ほんのさ細な出来事が、この世の終わりかと思うくらい嫌な感情となってあふれ出してしまいます。きっと、ホルモンのバランスのせいなのでしょう。

インターネットの情報やマスコミの情報は、マタニティーマークを使用したことによるネガティブな体験だけを大きく取り上げるため、それが全てだと思っている妊婦さんも多いと思います。でも、そんなことは絶対になくて、ポジティブな体験をした人も同じくらいいるわけです。

相手が妊婦さんでなくても、嫌な態度を取る人は誰にでも嫌な態度を取ります。それに、今の時代はほとんどの人が車内でスマホを操作しているので、周りの人の状況に気づいていないことも多いです。だからこそ、せっかく作られたマタニティマークをつけるべきなのではないかなと思っています。見ただけでは妊婦さんだと分からない体形の方が、マタニティマークをつけていてくれたおかげで席を譲れたことは何度もありました。

嫌がらせを恐れるよりも、万が一の時のためにつけられる環境が整っていることは、個人的にはいい傾向だと思っています。本当は、妊娠の有無にかかわらず、体調の悪そうな人には席を譲るくらいの余裕が全ての人にあればいいのでしょうけれど、なかなかそういうわけにもいかないですからね……。

電車内で妊婦さんを嫌がらせから守れる新しいサービス

電車に乗車中の妊婦さんへの嫌がらせをなくし、席をスムーズに譲ってもらえるような新サービスも考えられています。

一般社団法人PLAYERSが立ち上げたプロジェクトで、LINE・東京メトロ・大日本印刷の3社とともに連携して新しいサービス「&HAND」を開発しました。LINEを使用したマッチングサービスで、実験も終了しています。

妊婦以外にも、さまざまな不安や困難を抱えた方たちが利用でき、声を挙げるのが難しい人たちにも利用しやすくなっています。「&HAND」とお友達登録をすることで、はじめに利用の仕方や設定方法などを確認できます。

2017年12月11日から実験が始まり、マッチングした回数は160回を超え、サポーターの登録者人数も6,000人を超えました。マッチング履歴で自分のマッチング回数や、意思表示回数なども確認することもできて、電車に乗るたびにLINEをチェックする意識も高まります。

妊婦さんが困っているのであれば、助けたい気持ちがあるという人のほうが多いはずです。しかし、車内では妊婦さんが困っているかどうか判断に困ります。妊婦さんも、調子が悪くても言い出せないことも多いでしょう。「&HAND」は、そんな両者の思いをつなげてくれるものです。

妊婦さんが「座りたい」ボタンを押してメッセージを送ると、このサービスを利用している近くの乗客に「近くに妊婦さんがいます」という知らせが届くようになっています。受け取ったサポーターは、席を譲ってもいいという時に「席を譲る」のボタンを押して、自分の座っている座席を妊婦さんに知らせることができます。多少混みあっている中でも、妊婦さんとサポーターの意思確認ができれば、スムーズに席の交代ができます。

課題も多いかもしれませんが、なかなか声を挙げられずにいた方にとってはうれしいサービスですよね!私も、早速登録してみました。電車に乗っていても暇つぶしに携帯を見ることも多いので、毎回チェックしています。

LINEでのやり取りで、ある程度は管理されていることがわかっているので、ひぼうや中傷も少ないだろうという安心感があります。このシステムを利用すれば、妊婦の方に席を譲るのも楽になりますよね!電車を利用することが多いという人は、ぜひ参加してみてください。

「電車での妊婦さんへの嫌がらせ対策」のまとめ

妊婦さんが妊婦だと分かるがゆえに受ける嫌がらせはいろいろあります。しかし、嫌がらせをする人ばかりではありません。むしろ、圧倒的に少ないくらいで、妊婦さんの助けになりたいと考える人はたくさんいます。

「&HAND」のようなサービスも出てきたので、もっと気軽に行動できるようになれば、嫌がらせも減るようになるでしょう。

たくさんの人が助け合い、快く生活できる環境が作られれば、現に嫌がらせをしている心がギスギスした人たちも安心して過ごせる社会が作れます。自分のことと目先のことばかりに目を向けずに、持ちつ持たれつな人とのつながりが自然にできる社会にしていきたいものですね!

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