暮らしのヒント

喪中にはお祝いごとを控えるのが一般的ですが、「桃の節句はどうなの?ひな祭りも控えた方がいいの?」と、義父が亡くなった時に疑問を抱きました。

初節句であったり、毎年の恒例行事でお子様が楽しみにしていたりすると、親としてはなんだか心苦しいですよね?お祝い事とは違う気がしますし……。

そこで、ひな人形を購入したお店に電話して聞いたところ、「ひな人形を飾るのは問題ない」と言われたので、飾ってもOKな理由や飾らない方がいい場合などをお伝えします。

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喪中にひな人形を飾ってもOKな理由

節句はお祭りでもお祝い事でもない

身内が亡くなった後、神道の考え方では1年間は喪中となり(忌中は49日間)、「(1年間は)あまり派手なお祭りごとやお祝いごとは死者を悼むうえで不適切なので慎む」というが一般的です。

喪に服すという意味で控えるのが最も有名なのは年賀状でしょうか。「喪中のため新年をご挨拶を控えます」といったはがきをもらったことのある方も多いでしょう。その考え方でいくと、ひな祭りは「祭り」とつく行事であり、華やかな飾りつけや楽しそうな雰囲気がありますから、控えるべきという気もしてしまいます。

しかし、実際には喪中であってもひな人形を飾ることは問題ないとされています。この理由は、ひな祭りのルーツに秘密があります。もともと、ひな祭りは中国の節句(季節の変わり目)のひとつであり、“子どもの成長と子どもの健康を願う神事”として始まりました。昔は栄養状態が悪く、医療も発展していないため、免疫力の弱い子どもが病気をせずに生きて大人になることは決して当たり前のことではなかったのです。

桃の節句のルーツ

桃の節句(ひな祭り)には、人の形をした人形(ひとがた)をまつることで子どもに降りかかる災難を人形に肩代わりしてもらい、災厄を払うというのが原形で、お祝い事ではなくてれっきとした儀式でした。当時はその人形を燃やしたり河に流したりしていましたが、それが少しずつ形を変えて「人形=女児のおもちゃ」ということから「女の子のお祭り」といった雰囲気になってきたのです。

人形を大切にしたりあられを食べたりといった原型は、江戸時代にできたと言われますが、その由来も含めて諸説あり、実ははっきりとはしていません。そんなこともあり、喪中であってもひな人形を飾っていいといえるのは、「生きている人間のための切実な儀式だから」というのが最大の理由です。不必要に華美な装飾や親族等の気分を害するほどの大騒ぎをしないかぎり、この原則は時代を問わずに通用するものと考えていいでしょう。

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ひな人形を飾ってはいけない例外はこんな時!

先述したように、喪中だからという理由でひな祭りやひな人形の飾りつけを控える必要は原則的にはありません。しかし、例外は存在します。

喪中は1年という期間ですから、たまたま近しい親族の逝去が桃の節句(ひな祭り)の直前であった場合、特に四十九日以内であれば「故人を弔うことを最優先する」という考え方から、ひな祭りを取りやめるのは自然の流れというものです。現代の、特に若い世代からすると「四十九日だから何なのか」という意見もあるかもしれませんが、宗教と密接に結び付きのある地域性や家それぞれの事情で四十九日を無視できないケースもあります。

子どものために欠かさずにひな人形を飾りたいと思っている人でも、亡くなった方との距離感を考えた場合、死者を静かに悼みたいと思うこともあるでしょう。結局は気持ちの問題ですので、上手に折り合いをつけていくことが大切です。

四十九日が過ぎていても、喪中に人を呼んで派手なパーティをすれば、一般的には冷ややかな目で見られる可能性があります。昔は親しい相手(親や兄弟、親友など)が亡くなると、薄い着物一つに帯は荒縄、軒下に板を立てかけた簡易住宅でわざわざ寝起きをし、食事は霊前に供えたあとの冷たい膳だけなどの節制を行って故人をしのんだ時代もあったくらいなので、古い考えが残っている地域であれば控えるのも仕方がありません。

現代では、古い風習や考えはとう汰されていますが、亡くなった方に対する思い入れが強い人が周囲にいるなら、その方の目や耳に入る範囲ではお祭り・パーティ・ひな人形の飾りつけは控えるというのが気遣いと言えるでしょう。冠婚葬祭をどのくらいの規模で行うかは、国はもちろん地域によっても大きな差があります。派手なお祭りが好きな地域性の場合は少しだけ我慢が必要ですが、喪は必ず明けるものですので、1年後にしっかりとお祝いやパーティを(できなかった分も含めて)楽しむのが適切です。

「喪中でもひな人形は飾ってもいい!」のまとめ

我が家の場合は義理の親とは同居をしておらず、夫が「飾ろうよ」ということだったので、ひな人形の飾り付けはしました。

もともと、節句の時には家族だけでささやかにお祝いしていているので、飾り付けをしたところで特に大きな問題がない我が家ですが、どちらかの親と同居をしているとそうもいきませんよね?判断に困る時は、相談をしてから決めるというのも一つの方法です。

四十九日以内だと気持ちの整理もつかないというのが人の心なので、無理に飾る必要はないでしょう。反対に、飾ることで供養になるようなことがあれば、飾って故人をしのぶのもいいかもしれません。

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