暮らしのヒント

家族が認知症になると、今までとまるで性格が変わったように感じることってありますよね?「今までのは建前?!今の状態が元の性格なの?」なんて嫌な気持ちになることもあると思います。

認知症を発症した義母は、徐々に性格の変化が現れました。喜怒哀楽が激しくなり、デイサービスでペンを持つと人に向け、威嚇するような行動をとったこともありました。「不安になり、家に帰りたいのに帰れない」という気持ちが起こした行動でしたが……。

激しい行動に出られると、元の性格が悪かったのではないかと思ってしまいますが、その人の性格ではなくて認知症の症状であることを知っておくと楽になれます。元に戻すことは難しいですが、その症状を予防する方法もあるので、精神的にまいっている方は参考にしてみてください。

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認知症で元の性格がむき出しになった!?

私の義母は、アルツハイマー型認知症です。元の性格はとても温厚でしたが、少し寂しがり屋で人に頼らずにいられない性格でもありました。また、自分の気に入らないことや困ることからは逃げる性格で、ごまかしたり人任せにしたりする部分もありました。性格の悪い人ではありませんでしたが、嫌なことがあった時には独り言で嫌な言葉もよく使っていました。

私が知る義母の元の性格は上記のようなものでしたが、夫とは意見が違い、認知症になる前は罵声などを聞いたことがなかったと言っています。

認知症と診断されてからは、日中の介護をしているのは私です。介護をしていると、思いもよらない言葉を浴びせされることがありますが、急に性格が変化したとは思いません。理性が効かなくなって、欲の制御ができなくなっただけのように感じています。

認知症が進むと、認知症三大欲求のどれかがひどくなることがあります。

  1. お金への異常な執着
  2. 食に対する異常な執着
  3. 異性に対する異常な関心

お金への執着が抑えられない場合、自分自身の金銭に対しての被害妄想が大きくなります。自分の部屋に置いてある通帳・カード・財布などをいろいろなもので包み、自分でも忘れてしまうような場所に隠します。財布を隠した場所を忘れてしまうと、家族の誰かが盗んだと思い込み、大きな声を出したり何度も貯金をおろそうとしたりします。

食に対する執着が見られる場合は、食べたこと自体を忘れてしまい、何度も食事を取ろうとします。一度に食べる量が少なくても、回数が多くなることで食べ過ぎてしまうこともあります。夜中に冷蔵庫の中を漁ることもあり、便秘に悩まされることもしょっちゅうです。

異性に対する異常な関心がある場合は、過剰なスキンシップや異性の体に関する言動が増えます。男性でも女性でも関係なく見られる症状で、本人の意識は若い時代に戻っているので厄介です。

この3つの症状は、どれも精神的な欲求の表れで、今の暮らしに不安や不満があることが原因です。義母の場合は、金欲と食欲がコントロールできない症状が出ています。

欲求が抑えられなくなると、“かまってほしい”“自分のことを分かってほしい”“人に必要とされたい”“人を愛したい”などの能動的な欲求が、身近にいる人へ向けられて過度なスキンシップを求めます。「元の性格はこんな風じゃなかったのに。どうして!?」と思うこともたくさんあるでしょう。

しかし、欲があったり怒りや寂しさがあったりするのは、人間として当たり前のことですよね!正常な状態であれば、時と場合により感情を抑えられますが、認知症だと感情のコントロールができなくなってしまうのです。

元の性格と違うと感じるのは、感情の制御ができなくなった姿を見ているからで、性格うんぬんの問題ではないと心に刻んでおきましょう。

性格が変化したと感じた時にベストな回避方法

認知症の人が言うことを受け入れて、本人を刺激しないようにするのが一番です。しかし、一緒に生活する者にとっては、聞きたくない言葉ばかりで心身ともに疲れてしまいますよね?

認知症であっても、外では表向きの顔を出せます。ところが、身近にいる人には、悪口や批判を言ったり同じことを何度も繰り返したりということが多いです。それは、味方であるはずの家族だからこそ、“自分のことを分かってほしい”という気持ちが出てしまっているに過ぎません。

認知症の人が家にこもることは、進行を進ませる大きな要因です。外でいろいろな人と接する機会を持たせるようにすると、理性を働かせる機会が多くなって予防につながります。外に出ることが苦手な人でも、家で脳を使うようなことをすればある程度は予防につながりますが、やる気がなくなっている方だとどんどん認知症が進行してしまいます。

我が家の場合、通所施設や地域でやっているイベントに通う時間を作っています。この間は暴言を聞かなくて済むので、家族のストレスは軽減されます。環境の変化は、理性をコントロールする練習にもなるので、積極的に活用してください。どんなに面倒だと感じても、職場や学校に行くのと一緒で、認知症の人も外で規則正しい生活を送ることで進行を遅くできるのです。

私の義母は、認知症になってからは自己中心的になっていきました。話す時間も内容も、“人を気遣う”ということが一切なくなり、自分のことばかりになってしまいました。しかし、通所施設の介護サービスを利用することによって、義母なりに「よそ行きの顔」になり、しっかりと1日を過ごしてきますよ!

性格が変わったとか元の性格が悪かったと捉えるのではなく、不安な気持ちを解消するために自分のことしか考えられなくなってしまう病気になったと捉えてください。そう考えると、精神的に楽になれます。

「認知症で元の性格が露出!?」のまとめ

認知症は病気なので、性格の変化は病気の症状の一つだと考えましょう。介護する側も、元の性格と比べて「良い性格」「悪い性格」という見方をしていると、ストレスがたまってしまいます。

認知症の人が、本当は何が言いたいのかをくみ取ることが大切です。少しでも元気な状態で、規則正しい生活が送れるようなサポートを心がけましょう。

少しでも食い止めるような環境作りをすることで、家庭内に起こりやすい不穏な空気も一変しますよ!

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