暮らしのヒント

認知症の家族がいる家庭では、食べ物に対する執着がひどすぎてイライラしてしまうことってありますよね?自分で買い物に行ける人だと家計も圧迫しますし……。

我が家には認知症の義母がおりますが、元気な頃とはまるで人間性が違うようにも見えます。健康な人が理性でコントロールできている“欲”の部分が、思い切り開放されていると思わされる行動が日に日に増えていきます。

食べている時はとても静かで、食べ物がなくなると異常な行動をする時もありますが、私は食べ物に対する執着をあの手この手で紛らわしています。いくつか注意点があるのでご紹介します。

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認知症患者の食べ物に対する執着心〜我が家の事例

認知症になると、食べたことを覚えておりません。そして、脳も正常な機能が働かない状態なので満腹感もありません。本当は食べたいわけではないことは見ていてわかりますが、食欲が急激に増し、思いもしない行動を取ることもあります。

事例1〜デイサービスでの食事に不満

デイサービスに通っている義母は、通い始めた当初はとてもよそよそしく、食事の手伝いなどもしていました。

デイサービスではカロリー計算や栄養バランスを考えた食事が提供されるので、自分の食べたいものは食べられないですし、好きなだけ食べられるわけでもありません。

最近は「食事の量が少ない!」と言うことが多く、食べ物やお金を持って行こうとします。もちろんデイサービスの食事の量が変わったわけでもなく、お金を持っていったところで自由に買い物へ行けるわけでもありません。

実際には食事に不満があるわけではなく、他の利用者とうまくいかなかったり、スタッフに自分の思いが伝わらなかったりして、何らかの不安を抱えるとこのような思いに駆られているようです。

事例2〜お菓子に執着

自分の部屋に菓子パンやお菓子をいつも隠してあります。私に気付かれないようにしたいのか、こそこそと隠れながら急いで食べている時が多いです。

夕飯は夕方の6時頃に食べていたのですが、お菓子に執着しないように工夫したらだんだんと早くなり、今では5時に食べるようになりました。それでも我慢できず、3時半ぐらいから近所をうろうろしたり、庭や家の中をぶつぶつと文句を言いながら歩き回ったりしています。

3時にはおやつを食べていますが、あまり意味はありません。今は私がキッチンから離れないようにしていますが、以前はいないのを見計らって冷蔵庫をあさる時もありました。

出したおやつだけではなく、隠し持っている菓子パンやお菓子もペロッと食べてしまいます。食べている時はとても静かで、一瞬だけ執着心も落ち着いたかと思いますが、その時間はとても短いです。

食べ物に対する異様な執着心は、昼も夜も関係ありません。キッチンにあるお菓子やパンは、見えないところに隠すようにしました。それでも自分で買ってきて食べているので、食べる量は増える一方です。認知症患者の欲求が激しくなってしまった時は、制限するのは不可能だと学びました。

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食べ物の執着を止めるには介護者が変わるしかない!

義母は週に4日のデイサービスと、地域で行われている高齢者サロン・高齢者カフェに1日ずつ(どちらも午前中のみ)参加しており、週に6日は必ず日中に外出しています。家だけで過ごす時間を少なくするために、このようなプランをケアマネジャーさんに作ってもらいました。

食べ物への執着を止める時のポイントは、認知症家族の不安要素をできるだけなくすということです。食事の時間もそれ以外の時間も、何らかの目的を付け加えることをおすすめします。

デイサービスのスタッフのつもりで

デイサービスではぬり絵やカレンダー作りなどを楽しんでいるのですが、家では自分でテレビをつけることもできず、自ら趣味を楽しむこともできなくなり、自分の部屋の物を整理しているか探し物をしています。

何もすることがない義母は、食べられなくなることが心配で、時にはミニ徘徊(はいかい)をしています。今はまだ遠くへは行かず、“庭に出る”“玄関先で外を眺める”“近所をうろうろする”などが多いです。一人で食事を作れなくなってしまったため、「どうしよう」と言いながら近所のお店に行くのが日課になってしまいました。

何かを食べておなかがいっぱいの時は徘徊(はいかい)はしません。食べた後にちょっとだけうとうとと昼寝をしたら、すぐに徘徊(はいかい)行動が始まります。

家の中で財布をよくなくすので、買い物に行けないと泣くこともたくさんあります。私が財布を取ったのだと決めつけて怒っている時もあります。まだ、買い物に行って帰ってくることはできるので、食事制限をすることはとても難しいです。

私は、できる能力を奪う必要はないと思っているので、お金の管理だけはしっかりしておいて、買い物は自由にしてもらっています。家でうろうろしている時は、手持ち無沙汰であることが分かっているので、デイサービスで行われているようなことを私がスタッフの代わりになってやってもらっています。

家だと甘えが出るのか、長くは続きませんが、疑似デイサービスを家で行うと多少は食べ物への執着を紛らわせることはできています。

参照食以外の楽しみを提供する

意図的に食事をコントロール

義母が食べている量をすべて把握することは難しいですが、介護者側から出す食べ物は時間をしっかりと決めて、必要以上の量は出さないようにしています。食事制限をすると混乱して怒り始めることもありますが、食べ過ぎだけは注意したいところです。

1日3食にプラスして、10時と3時のおやつを食べてもらっています。食べられることが分かっているのか、その時間は徘徊(はいかい)をせず、きちんと家にいることが多いです。

食べられない不安を与えると症状が悪化していくと思うので、できるだけ時間制で食事やおやつを食べてもらうことも大切かなと思っています。それでもお菓子の隠し食べはなくならないので、義母の部屋のゴミなどは細かくチェックして、食べ過ぎていないか様子を見ています。

食事やおやつ以外の時間に食べ物を求めてきた場合は、気をそらすためにお茶を入れるようにしています。トイレの回数が増えたことは気になりますが、お茶が好きな義母は30分ぐらいなら気がまぎれるようで、徘徊(はいかい)も少なくなります。

参照自然の流れに任せるのもあり

食べ方にひと工夫をする

10時や3時のおやつは、義母の部屋にあるお仏壇のお供え物として置いてあるもをお下がりで食べてもらっています。毎回、このことを説明しなければいけませんが、食べる前にお仏壇に手を合わせてから食べる習慣がつきました。

一回のご飯の量は多くないので、ゆっくり時間をかけて食べてもらうようにしています。早食いを防いで、よくかんで食べることで、満腹感が少しでも感じられるようにします。

咀嚼(そしゃく)すると免疫力が高まると聞いたので、一緒に食事をしながら注意を促すようにしたら、義母なりによくかんで食べるようになりました。おかげで風邪をひきにくくなりました。少し前はご飯ものみ込むように食べていた義母は、食べ物がのどに詰まることも多かったのですが、時間をかけることで少なくなりました。

時間をかけて食べてもらうことで、徘徊(はいかい)する時間を少なくしていると言ってもいいでしょう。食事の時間と徘徊(はいかい)の関係性は意外と強いのです。

「認知症患者の食べ物へ執着を止めたい」のまとめ

認知症患者の食欲は、介護する側にとって目に見えない悩みです。“欲”を抑え込んでしまうと、逆効果になってしまう事も多くあります。

どれだけ食べているかを把握できる環境にしておいて、介護者の方で食べ過ぎないようにコントロールしてあげましょう。

コントロールが難しくなってきたらケアマネジャーさんに相談し、新しいアイデアをいただいて取り入れてみてください。

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